セックスについて私の意見はころころ変わってきた。
語るべき?、いや語るべきじゃない?。
友達のセックスなんて想像したくないし、自分のだって今私が好きな相手以外には想像されたくもない。妊娠の仕方も避妊の仕方も学校では正しく細かく習わないしPMSすら教えない。
そもそも性別もジェンダーもセックスも、「性」の言葉でひとつにまとめられて丸ごと忌避されてる。生身の、自分自身の話としては。
それにしたってそのセックスで傷付く人間がなんて多いんだろう。だからまぁ、嫌な人は見なきゃいい、という結論を取り敢えず出して書き出してみる。
セックスを探してる|佐々木ののか|note
“生れ落ちてみたらわたしは女で、胸と穴があるタイプの人間だった”
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このブログへの勝手な返答だ。
書きたいことは山ほどあるけど、自分史総語りになりかねないので要点だけ。
ジャンクなセックスと、ジャンクな人間関係の上にあるセックスは全然違う。
セックスを抜いてもこの人は自分と会って話し、同じだけ尊重し優しくしてくれただろうか?そう思わせるのは後者だ。そしてそれに傷付くのは、女に限らない。
セックスについて、信じられないぐらいがさつな人もいれば、信じられないぐらい繊細な人もいる。
例えば、恋人以外とは物理的にセックスが出来なくなる人が男にも女にもいる。一方で、同じその人がフリーのときにはスポーツのように娯楽としてセックスを楽しんでいたりする。心と身体は複雑に、でも確かに繋がっている。
そして、私は心には許容量というのがあると思う。大したことじゃないと思い込んだり、辛い悲しい気持ちをぼかしたり、思いもしない身体の反応を引き起こしたりする。
彼女の現在というのは、そうして許容量を超えたところで心や身体を守ろうとする動きが起きているところなんだろう。
幸いなことに私たちはセックスをしなくても死なない。だけど不幸なことに私たちはセックスがもたらすよろこびを知っている。
だからもし、彼女のいまの状態を変化させるきっかけになるとすれば、5年くらいセックスをしなくていいと自分で決めてみるとか(もちろん破ってもいい)、ジャンクな人間関係上のセックスをやめるとか、セックスを特別親密な行為だと思うのを取り敢えずやめてみるとか、そういうことになると思う。
つまり、大事なのは自分自身の身体と、セックスの主権を取り戻すところにあるんじゃないかな。
あなたはあなたについて決めていい。というかあなた以外あなたについて責任をとることはないので自分で決めた方がいい。その中にはセックスも当然含まれている。
食事の仕方一つで恋がさめることもあれば、一度のセックスで終わる恋もある。挿入するだけがセックスじゃないし、食事に誘って一度断られたからって相手の価値は下がらない。
長いことが特徴のこのブログも、もう十分に長いし、佐々木さんへの返答はここまで。あとは一人言。
女には生理がある。
私は初潮が早かったからもう人生の2/3近くを、毎月血を流しながら生きている。
「女は産む機械」なんて差別発言をした政治家もいたけれど、出産や子育てについて、セックスについても、「女性が本能的に獲得している能力・機能」だと勘違いしている大馬鹿がこの世にはたくさんいる。男も女もね。
逆に「セックスについて女が知っているのははしたないから、全て男性に任せればいい」と勘違いしてる大馬鹿もたくさんいる。
男が男であるからといって完璧なセックスが出来るわけじゃないのと同じで、女も女だからといってセックスが理解ってるわけじゃない。
男も女も、あるのは自分の経験値だけ。
それすら色んな情報に惑わされてる。
匿名でもいいし、友達とでもいい。セクハラにならないように気を付けつつ、女も男も自分自身のセックスについてどんどん話したらいいんじゃないかな。今日はこの辺で。