一週間前、3月8日に練馬区のサンライフ練馬で行われたまちづくり講座、
第2回「わたし達の居場所づくり~まちとの つながりを創る~」へ参加してきました。
なにかに夢中になっているときはいいのですが、私はけっこうな人見知りで、人の多いところもあまり得意じゃありません。ましてや初めてのところだったり、こういう発言をもとめられそうなところってきっと誰でも少しは緊張したりしますよね?ね?笑
それでも行ってみたい、やってみたいと思うことに挑戦してみようと最近はすこし思えるようになりました。
講座のコーディネーターは、
(公財)京都市景観・まちづくりセンターから東京理科大学理工学部非常勤講師の杉崎和久さん、
ゲストには港区・芝の地域力再発見事業拠点「芝の家」スタッフの唐沢美菜子さん、
パネリストは「石神井・冒険あそびの会」プレーリーダー木村秀幸さん、
イラストレーターで「東京おかっぱちゃんハウス」主催のBoojilさん、
「コワーキングスペースバンブー!」代表の数藤圭介さん、
主催は(公財)練馬区環境まちづくり公社、練馬まちづくりセンターでした。
それぞれの活動がはじまった経緯や、軌道にのるまでの様子、いまどんな活動をしているのか、前半ではそのお話やスライドが流されました。
参加者は定員50名で、30~40名近くは参加されていました。年齢層は40代以上の方が多く、30代、20代はあわせて1割程度ではないかと思います。
後半はコーディネーター(司会)の方から、いま足りないものはどんなことか、これまでにあった興味深い出来事はどんなことかなどの話題がふられ、参加者のかたからの質疑応答もあり、大変なごやか雰囲気でした。
興味深かったお話がいくつかあったので書きたいと思います。
●「最近、おなかを空かせている子どもが増えたなと感じる」(木村秀幸さん)
石神井・冒険あそびの会では、プレーパーク(公園)で許可をとって焚き火などをおこなっているそうです。おにぎりや焼き芋などを参加費や参加費のかわりにお手伝いをしてくれた子どもたちが食べられるのですが、おにぎりを5つも食べた子がいたとおっしゃっていました。
これは私の感想ですが、たしかに思い切り遊ぶとお腹もへります。しかし、子どもに限った話しではありませんが、量の面では満腹を感じていたとしても、必要な栄養素が不足していた場合にも空腹感を感じます。また大人同様にストレス発散の一つに食べることがあるのかなとも思いました。空腹や満腹は体からの信号、サインでもあると同時に心からのサインでもあるからです。
●「壊すことも遊び、それを用意してあげるのも僕らの仕事」(木村秀幸さん)
なにかを壊したい気持ち、思い切りあばれたい気持ち、と子どもから言われらどうするかなと思って気になった言葉です。児童や学生でいるあいだ何かを思い切り壊せる環境はほとんどの場合ありません。大人になれば「お皿を思い切り割れる」場所があったり、壁を壊せたり、そういう遊びが用意されています。しかし、子ども時代にはなにかを壊したい・暴れたいと思ってもなかなかそれを言葉にすることも難しいのではないかと思います。
こういったネガティブな側面のある発言ができる場所、そしてそれを認めて見守ってくれる大人、壊してもいいものを作ってくれることで一緒に体験してくれる人が日常的にいるという経験は子どもにとって本当に安心感を与えるものではないでしょうか。
民間団体での自然体験プログラムや、学童保育などはこういったものに近い役割を果たしているようにも思います。一昔前であれば、また街によっては、「近所の大人」がこれに近い役割を担っているのかもしれません。
●「知人の息子さんがひきこもりで、もうネガティブオーラを放っていて困っている。紹介したら居場所になってくれるのか」(市民からの質問)
私の意見としては、本人の気持ちや状況次第だろう・・・と思います。
ひきこもっていること=悪いこと、と捉えていることが伺える考え方で接するのは本人には余計にしんどいのではないだろうかとも感じました。個人によりますが、「外に出ない」のではなく「出られない」場合、もっとも辛いのはやはり本人だからです。
どういう理由でひきこもっているのか、どの程度ひきこもっているのか、自立した生活が送れているか、一人ひとりの状況によっても対応や対策は変わってきます。
なぜなら現代はパソコンでインターネットができれば在宅のまま仕事も、買い物も、他者とのコミュニケーションも、遊びも、勉強も出来てしまうからです。そういった生活のしかたを個人が選択することも当然ありえます。本人の幸せのかたちを他者が決定することは出来ないからです。
ただ、家族として一緒に共同生活をしているのですから、そこで求められる役割や果たすべき義務というものが発生するのもまた当然のことです。それが出来ないために家族や本人が自立した生活を将来的におくるようになるにも、対応に困っている場合は、生活支援やひきこもり支援の団体への相談のほうが有効なのではないでしょうか。ひこもっているのは結果であって、根本的な問題への対応も一緒に考えてくれる存在が必要になるのでないかと思うからです。
また、「どこかへ行きたいがどこへ行けば良いのかわからない」といった場合であれば、居場所づくりを行っている団体と連絡をとってみるのも有効な手段であると言えるでしょう。
各団体とも、「本人が希望するのであれば、歓迎する。とりあえず一度、遊びにきてみてはどうか」という答えでした。
どのような場所が本人にとって居心地の好い場所になるか、それもまた個人によるのだと思います。すべての人にとっての居場所をめざすのは難しい、しかし多様な居場所がいくつもあれば、そのなかで自分が心地よく過ごせる場所をみつけることができるのではないかと思います。
●「カタカナ語がおおすぎて理解しにくかった。今日の施設もそうだが行政の取り組みや施設の活用がもっとされるべきではないかと思う」 (市民からの意見)
この方の意見にはハッとさせられました。
専門用語やカタカナ語をたくさん使うと、説明する人は楽なのです。しかし、ひとつの言葉のなかに、もともとの意味と、日本でだけ使われている意味、ひろく概念をあらわすため文脈によって意味が変わってしまうものもあり、聞いている方にとっては意味をくみとることが大変な作業になってしまいます。
ちなみにこのブログも、専門用語やカタカナ語はなるべく使わないようにしています。
日本語にしたほうがわかりにくいような一般的に普及しているカタカナ語はつかっていますが、言い換えたり、うしろに解説をのせてわかりやすくしているつもり、です。
また、漢字や熟語がおおすぎても今度はカタカナ語に慣れている人にとっては読みにくくなってしまうので、そのあたりは書きながらバランスをとって・・・調度良い配分にしていけたら良いなと思っています。
それから、じつは私、今回の講座にいらっしゃっていた団体のことを地元に住んでいるにも関わらず、勉強不足でまったく知らなかったからです。もっといえば練馬区に「まちづくりセンター」があることも今回はじめて知りました。
帰宅してからHPをみたのですが、更新頻度がすくないことと、目次が少しわかりにくいくらいで、利用できる施設案内や、練馬区内で活動している団体紹介やリンクもあり、区内の街を紹介するガイドマップ(地図)あり、と大変充実した内容でした。
情報過多な現代社会において、欲しい情報はいっしょうけんめいに探さなければみつからないし、本当に困った場面ではその気力さえわかないことさえあります。インターネットだけに情報源を頼っている人は、地元でえられる情報にうとくなります。逆も同じことが言えるでしょう。
まちづくりだけでなく、情報を発信しようと思う人と、情報が欲しいと思う人とをつなぐということが個人の努力、能力、技術次第になってしまっている現状があります。
参考までに、これまでの「まちづくり講座」のタイトル一覧をみてみましょう。まだ3月中なので、24年度までのものしか載っていませんが、練馬区がどのようなまちづくりをすすめているのか伺えますね。
私や私のお友達たちが考えている「まちづくり」のためのに非常に似た路線であることがわかり驚きました。こんど、まちづくりセンターへ直接うかがってお話を聞いてみようと思っています^^
●平成24年度(2012年4月~2013年3月)
第1回:“ご近所暮らし”を楽しもう!自発的地元交流生活について考える
第2回:小学校へ「また」行こう!わがまちの小学校を応援する“ワザ”を見つけるためのアイディア結集講座
●平成23年度(2011年4月~2012年3月)
第1回:空き家を活かした新しい居場所づくり
第2回:地震発生!あなたはだれに助けを求めますか?
第3回:ご近所つながり はじめの一歩~地域で顔なじみになるきっかけづくりを考える
●平成22年度(2010年4月~2011年3月)
第1回:祭りはまちの活力!
第2回:地域とつながる仕事と暮らし~地域でお店を持って働く暮らし方のススメ
第3回:※震災のため中止
今日も最後まで読んでくださってありがとうございました♪